[Amazon Connect] DTMF入力で、終了キーを自由に設定できるようになりました。( # や * も入力値として利用できます)
1 はじめに
CX事業本部の平内(SIN)です。
Amazon Connect(以下、Connect)では、顧客の入力を保存するというブロックで、DTMFの入力を受け付けることができます。
この機能の拡張として、昨日(2020/04/01)、終了キーのカスタム定義が可能になったとアナウンスがありました。
Amazon Connect adds custom terminating keypress for DTMF
これまでは、入力の終了として#(シャープ)が、設定されていましたが、これが、自由に定義できると言うことです。今回、この動作を確認してみました。
2 仕様
まだ、日本語のドキュメントは整備されていませんが、ドキュメントには、下記のような仕様が説明されています。
終了キーの指定
- DTMFの入力完了時に使用するキーを定義できる
- #だけでなく、#、* 及び、0-9文字で、最大5桁の長さにすることができる
キャンセルキーを無効にする
- チェックがない場合、*を入力すると、すべてのDTMF入力が削除される
- チェックがある場合、*を入力として扱う
3 やってみた
(1) 検証環境
動作確認のため、下記のようなコンタクトフローを準備しました。単純に「顧客の入力を保存する」ブロックと、その内容を確認するためのLambdaを配置しただけです。
Lambda関数を呼び出すブロックでは、システムの「保存済みのお客様入力」を、inputDataというパラメータで渡します。
Lambdaでは、それをログに出力しました。
exports.handler = async (event) => { const parameters = event.Details.Parameters; console.log(JSON.stringify((parameters))) return {}; };
このフローにアクセスすると、DTMFでの入力が、Connect上の属性「保存済みのお客様入力」に、どのように格納されているかを確認することができます。
(2) #の入力を受け付ける
従来、DTMFの入力では、# は、終了キーとして扱われるため、# 自体を入力値として使用することは出来ませんでした。
「終了するキープレス」 に何も設定していない場合、#で入力終了になってしまいます。
入力
123#456#78
結果
"inputData": "123"
しかし、新しくできた設定で、下記のように、終了キーを アスタリスクに設定してみると、# も受け取れることが確認できます。
入力
123#456#78
結果
"inputData": "123#456#78"
(3) 00で入力を終了する
終了キーを複数のフレーズに設定した例です。
入力
12345000
結果
"inputData": "12345"
(3) *の入力を有効にする
従来、アスタリスクは、入力自体のキャンセルとして扱われているため、これを受け取ることは出来ませんでした。
入力
12*34*56
結果
"inputData": "*"
しかし、新しくできた設定で、キャンセルキーを無効化にチェックすると、アスタリスク も受け取れることが確認できます。
入力
12*34*56
結果
"inputData": "12*34*56"
4 最後に
キャンセルキー(*)と修了キー(#)が自由に設定できるようになったことで、例えば、下記のように、複数の入力を一気に受け取るUXも定義できるようになります。
会員場号と、予約希望日、及び、時間を#で区切って入力してください。
サービスの利用が慣れている方に対して、冗長なUXを改善する目的では、このような使い方もありかも知れません。